サンダーマスク ~手塚治虫

hinakichi
2022年3月2日

 少し前にyahooニュースで、手塚治虫の50年前の漫画が現在の世の中の状況を予言していたとニュースになっていた。手塚治虫が令和の災厄を予言した!? 異色のヒーロー作品『サンダーマスク』

 なぁ~にいー!記事を見ると確かに出てくる設定や単語があれこれシンクロしてびっくり。手塚治虫の漫画であれば、買って損することも無いだろうと思い、早速ネットで購入するミーハーな一戸家。サンダーマスクとカノンの2冊セット。            

 サンダーマスクはストーリー自体は予言マンガ的要素はなさそうですいすい読み進めることが出来たのだが、同梱されていた傑作短編集「カノン」の、どの作品もがなかなかの衝撃内容。戦争やマフィアの抗争などの、時代の空気感がとても暴力的でかつ救いも無い。シビアな展開はファンタジー要素がありつつも何故かリアルで打ちのめされる。しかしながら、ひどく引き込まれる作品群である。

 「このように暴力を非情なまでに描き、また物語の結末にほとんど救いを込めなかったからこそ、暴力に対して手塚治虫が抱いていた強い憤りがひしひしと伝わってきます。暴力や憎しみの連鎖が登場人物たちに破滅をもたらす様を仔細に描くことによってこそ、愛情と平和の存在しない世界の虚しさや哀しさそして愚かしさを強く訴えることが出来ているのです。」 ~Amazonレビュアーさんのレビューより

 手塚マンガに登場する女性が、いつもその存在全てがすごく素敵/可愛いんだよなあ。可憐って言葉がぴったり。