甲州街道はもう秋なのさ

hinakichi
2021年10月31日

 清志郎さんはこういうのが好き。

友人達が清志郎tribute band(略してKTB)を結成しており、12月5日にライブがある。よろしければ是非!

小樽ゴールドストーンのHP・ライブスケジュールはこちら



絵をかくはと

hinakichi
2021年10月25日

*『カラー版・創作えばなし3 絵をかくはと』 坪田理基男・作/ポプラ社1974年

 幼稚園から小学4年生くらいまで夕張郡の栗山町に住んでいた。小学2年生の時、小学校の図書室から「絵をかくはと」という絵本を借りて読んだのだが、それが物語に感動という経験をした初めての作品だった。(にもかかわらず)内容はうる覚えなのだが、戦争で亡くなった子供が鳩になって戻ってきて、路上に絵を描くという内容だったと思う。図書室に返却したあと、手元に置いておきたくて思い出して真似をし自分で冊子を作ったくらい魅かれた絵本だった。それから約10年程たった大学生時代。夏休みに実家の小樽に帰省した際、栗山町に小旅行を計画した。母校を訪ねもう一度記憶の中の絵本を読み、感動を確かめるためである。

 出発は期待でいっぱいだった。あの時の感動は確かなものであったのか。高速バスに乗り栗山町に到着した。思い出の地を一頻り歩いた。音がしない。しーんと静まり返って、人っ子一人いない。考えてみれば学校は授業中だし、大人はみな就業中だろう。それにしても車も一台たりともすれ違わない。これにはわくわくしていた心がすっかりしぼんで、ひどく物悲しい気持ちになってしまった。栗山とはこのように寂しい町であったろうか?記憶の中の、子供時代の遊んだ思い出の数々、それはもうあんなことやこんなこと、良いことも悪いことも含めて激動の日々だった。けれど実際は子供時代だって街中は変わらず静かなものだったのだろう。思い出って得てして寂しいもので、さらにそれが完全な過去として決別し、強調されてしまったのかもしれないな。

 小学校に到着し、職員室で事情を話すと図書室に案内してもらえた。目当ての絵本は無事に見つかり、記憶していたとおりの内容だった。町を降り立った時の寂しい感情が強烈すぎて、絵本はというと、内容の確認をしたという感じ。でも、この本は8歳の子供の心に確かに形を残したのだ。その後恥ずかしながら漫画家を目指し、挫絶後絵本を(時たまだが)描き続けている今も、実は絵以上に話で感動したいと思っているところがある。

 その後何年か経ち、何かの拍子に栗山町が絵本の町として活動をしていることを知る。(ただ、今検索で見る限りでは確認出来なかった。)その後日ハムの栗山監督が住み始めて知名度が急にアップ。町のHPをみると、現在なかなか頑張っている様子で嬉しくなった。



生命の神秘

hinakichi
2021年10月14日

 今から3~4年前の出来事。ある冬の日、電車の発車時刻に焦り慌てて小走りしていたところ、案の定氷の上で転倒してしまった。思い切り膝を擦り、ジーンズに穴が開いた。膝に出来た擦り傷に絆創膏をはり、取り合えず対処をした。それから幾度となくお風呂ORシャワーに入るのだが、絆創膏が際まで綺麗なままピッタリ張り付き一向に剥がれない。最近の絆創膏は性能が良いのだな。。などと感心し剥がれないのだから剥がれるまで自然に待とうと思い放置していたところ、なんと一か月が経ってしまった。(えっ汚いと思った皆さん。私が肌断食をしている事も影響したと思うのだが、肌断食についてはまた後日)。

 張り付いたまま放置したためより一層粘着してしまったのかもしれないが、一か月たっても剥がれないのでとうとう思い切って剥がしてみた。するとどうだろう!擦り傷のまあるい跡の部分に、絨毯のようにふっさりと毛が生えているではないか!5~7,8mmくらいの長さがあったように思う。最近の研究では傷口は乾燥させず保湿しておくことで回復が進むという話なのだが、まさにそれか。傷口がふさがるどころか、次回遭遇するかもしれない事故に備えて毛まで生やすとは。

 あまりの衝撃に一時ネタにして話して回った。これって毛生え薬の開発に活用出来ないだろうか。ちなみに、絆創膏を剥がしてから自然に毛は抜け落ち、元に戻った。

もっと柔らかそうな毛がフワフワ生えていた



ノシメマダラメイガ

hinakichi
2021年10月13日

 シンク下扉内に保管していたお米に虫よけのため乾燥唐辛子を入れておいていた。それがこの暑さのせいで唐辛子が溶けて周りのお米が赤く染まっている。なんてことだ。湿度が高いということなのか?そして、中に多数の虫を発見!お米に虫がつくとはこういう事か。初めての経験である。改めてお米を買って今度はとりあえず冷蔵庫と、キッチンの台の隅の見えるところに置いている。これから冬なので来年の夏にはどのように保管すると良いか考えなくてはならない。冷蔵庫に全部は入れられないし。

 そんなことがあったことをすっかり忘れて田舎ライフを楽しむ日々。先日天井からぽとっと落ちてくるものが。これは、見覚えのあるイモムシではないか。お米の袋の中を早速捜索するが見当たらず、一応安心。しかしどこから出てきたのだろう。数日してまた突如テーブルの上にあらわれたイモムシくん。こ、これは…いる。絶対にいる!…そして昨日乾燥大豆を使おうとしてとうとう発見。ああ、ジップロックで2重に密閉されていたはずの袋の中で元気よく集(つど)っている…。

 調べると、おそらくノシメマダラメイガで間違いなかろうと思う。一応害はないらしく、虫を除けば食べても問題ないらしい。問題ないと言われてもこれって美味しさを維持できているのだろうか。しかしながら、私は食糧難に備えて虫を食べる覚悟を吹聴して回っているのになんという体たらく。う~ん、イモムシ系はちょっとも少し後かな!。とある昆虫食体験記(どのブログか忘れてしまった)を読んでいると、初めは恐ろしく抵抗をかんじるのだけれど、食べだすと急速に慣れていく、というくだりが興味深かった。虫なんてエビを食べるのと同じという知人の言葉を思い出す。



テレフォン人生相談

hinakichi
2021年10月10日

 畑の仕事中、ずっとラジオが流れている。普段はラジオを聞かないのでなんとなく新鮮。チャンネルは良くわからないのだが、11時にテレフォン人生相談が始まる。パーソナリティーは加藤諦三氏。日本の社会心理学者なのだが、心理学の本を沢山出している。あるがままに生きる・森田療法により自身の不安障害を克服し、同療法の観点から悩みを解決するお手伝いをしたい、と考えたのが始まりと昔本で読んだと思う。

 かくいう私も、20代半ば頃に初めて加藤諦三の『「やさしさ」と「冷たさ」の心理』(大和出版 1985)という本を読んで衝撃を受け、人生観ががらりと変わった経験がある。そんな氏の人生相談、興味深く聞き入っているのだがなかなか厳しい。相談者さんが説教されることもしばしば。相談者さん、相手を自分の思い通りに動かしたいのに動いてくれなくて怒っていたり苦しんでいたりする。しかし表面上自分に都合よく悩みを語っても即座に見破られてしまうのだ。そして喝!なんか爽快。笑

 少し前の相談で、ずっと仲良く暮らしていた夫が、ある日遊びの交通費をお願いしたら突然怒り出してそれ以来亀裂が入り離婚の危機で困っているという内容があった。ずっと仲良く暮らしてきたのに、どうしてこんなことになってしまったのか。氏の返答は「あなたは生まれてきてから今までの人生で、人間関係で「仲が良い」という経験をしたことが無いので、仲が良いとはどういうものかがわからないのです。」う、う~ん刺さる!!涙。親との絡みもあったんだったかなあ、この時は優しめにエールを送って纏めてたと思うよ。多分(いつも作業中なので時々聞こえなくて若干不完全燃焼)

 今までに5,6冊本を買った。色々な切り口から展開していくのだが、根本的な部分で伝えたいことは同じ。だが、言い回しや表現に必ず「お、これはなるほど」と思える新鮮な場所があるので時々、これからも新刊に手が伸びると思う。

カバーはもはや無くなってしまった

 



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あけび

hinakichi
2021年10月5日

 作家仲間のお宅にお邪魔して、木になっているあけびをいただいた。写真のように自然に実が割れてくると熟して食べごろらしい。初めて見たが、けっこうグロい。以前紹介した本「北海道 山菜・木の実図鑑」(山岸喬・敦子著 北海道新聞社出版)でアケビを調べてみた。

 若くて柔らかいつる、果実、果皮を食べる。果実はゼラチン質で、黒い種子が多数あるが、果皮が割れてから食べると非常に甘い。果皮も食用になり、苦いので、ゆでてから灰汁抜きして煮物やあえもの、みそいためなどにする。また、乾燥して保存しておくと、食材として一年中利用できる。ー抜粋終了ー

 意を決して、種とまわりのゼラチン質を食べてみると、甘酸っぱい感じ。なんとなくシンナーのようなスーッとする香り。松林のような香り?もしかして発酵したかな。果皮の白いふわふわは苦かった。グレープフルーツの果皮や筋みたいなイメージの味。

 食べ方の一つとして、果皮の肉詰めレシピが紹介されていた。アケビ、どうやら普段から喜び勇んで食べるものでもないから、いよいよ食うに困った時でいいかと思ったが、そういう時は肉も手に入らないだろうな。